ABA療育を紹介!療育の現場でのABA手法を家庭での子育てに応用してみましょう。
【PR】
あなたは「ABA」と言う言葉を耳にした事はありますか?
発達障がいがある子どもが抱える生活上の問題を解決するための手法の一つです。
私がこの言葉を知ったのは、発達に凹凸のある娘が療育に通いだしてずいぶん経ってからです。
療育施設でのみ実施される手法かと思っていましたが、幼稚園や保育園でもABA療育の方法が応用されていることを最近知りました。
このABA療育は家庭での子育てにも活用できると私は思うので、今日は紹介させていただこうと思います。
この記事の目次
ABA療育とは?
ABAとは応用行動分析「Applied (応用) Behavior (行動) Analysis(分析)」の頭文字をとったもので、エービーエーと読みます。
子どもの行動をよくよく観察し、適切な環境を整えてあげたり、適切なかかわりを持ったりしながら、好ましい行動を増やし問題行動を減らしていくという、アメリカの心理学者スキナーの行動主義の理論に基づいています。
ABA療育の考え方
誰でも嬉しい楽しいと思った事は何度でもしようと試みます。
そして、つまらない事はだんだんやらなくなっていきます。
例えば、お菓子売り場で寝そべってギャーギャー泣いたらお菓子を買ってもらえた。
次も同じ事をすると買ってもらえると思う。
また例えば、ママがお料理中で構ってもらえない時、地団駄踏んで癇癪を起したらママが来てくれた。
癇癪を起せばママが構ってくれると思う。
ABA療育では、子どもが問題行動(好ましくない行動)を繰り返す場合、その行動を引き起こす環境や関わり方が続いてしまっているか、問題行動がその子どもにとっては「好ましい行動」になっていると考えます。
そこで、問題行動をした時はその行動を無視し、行動の結果何も起こらない(その子どもにとって嬉しい事は起こらない)状況を作ってあげ、問題となる行動を消去してあげます。
また逆に望ましい行動がとれた時にはしっかり褒めるなどして、その望ましい行動を「強化」してあげます。
行動の消去方法
【きっかけ】子どもにとって嫌な事があった
↓
【行動】癇癪などの問題行動を起こす
↓
【行動を無視する】
↓
【問題行動が減る】
大声・暴言・癇癪などの問題行動を起こしても無視をし、結果何も起こらない状況を作り、問題行動が減るように促す。
行動の強化方法
【きっかけ】子どもにとって嫌なことがあった
↓
【行動】大声を出すなどせず我慢できた
↓
【行動を褒める】
↓
【望ましい行動が増える】
問題行動を起こさずに望ましい行動が出来たら、思いっきり褒めてあげてその行動が増えるように促します。
わが家の体験談
うちの娘は踊りが好きです。テレビや音楽に合わせたり、自分で作詞作曲したデタラメ踊りもよくあります。そのたびに「上手やね~!」「すごいね~!」と言って親バカのように褒めてます。
そんなある日、食事中に踊りだしました。
優しく注意してみたり、怒鳴りあげてみたりしますと、その時はキャッキャ言いながらもやめるのですが、次の食事中にはまた踊りだします。
ABA療育に出会い、意を決して無視をしてみました。
私にとって無視とはあまり良い事では無いような気がしていて、褒めない注意しない「無視する」ってとてもパワーがいる事でした。
私が何もなかったかのように黙々と食事をしていると、しれっと自分の席に戻って来たので「わーお帰り!良かった~!一緒にご飯が食べられるね!ママ嬉しいよ!」と大げさに喜んで見せました。
直ぐにこの問題行動がなくなったわけではありませんが、今はもう食事中に離席する事もありません。
本当に良かったです。
まとめ
子供は周りから様々な刺激を受け、それに反応しながら成長していきます。
大人が行動の背景をよく観察したうえで、その行動を引き出す環境や関わり方を変化させる事も重要なようです。
子供が困った行動を繰り返し行う場合は「無視する」というのは、幼稚園や保育園でも基本的な事のようです。
仕事で幼稚園児と関わったことが何度かありますが、子供達は次々に自分の事や何の事かわからないことを延々と話し続けてました。私は当時まだ若輩者で、子どもの目線でひとりひとりと話をして埒が明かない状態でした。その時に先生が一喝。
「No question. No answer. Finish!!」この時はたまたまネイティブの先生でした。
その時は「えー冷たい」と思ったのですが、今思えばABA療育の基本だったのかもしれません。