「勉強しなさい!」は逆効果?この夏、小言を言うのを止めてみた我が家の結果
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この記事の目次
「宿題やったの?」「早く勉強しなさい!」
お子さんに、このような小言を言った経験のある方は多いのではないかと思います。
私も、なかなか宿題や勉強をやろうとせず、
マンガを読んだり、動画を観てばかりいる娘にヤキモキし
「早く宿題やっちゃいなさい!!!」
などと、毎日のように注意をしていました。
注意をすれば
「今やろうと思っていたのに!」
などと言いつつ、渋々ながらも勉強を始める娘。
だけど、毎日同じことを繰り返している状態に
私はだんだんと不安を感じてきました。
「このままでは、言われないと何もできない子になってしまうのではないか」
そんな思いが強くなった私は、今年の夏休みをいい機会ととらえ
「勉強をしなさい!」と言うのを一切やめてみよう、
そして、どんな結果になろうとも見守ろうと決意しました。
まずは何も言わずに見守ってみた。
1学期の終業式の日、私は娘に
「夏休み、お母さんは勉強しなさいって言わないから
自分できちんと考えて宿題を進めていってね」
と、伝えました。
娘は
「分かった!」
と返事をしてくれたのですが・・・。
一向に学校の宿題をする様子はありません!!!
時々、思い出したように、
ドリルを1~2ページ解いている様子はあるものの、
長い夏休み、宿題は大量にあります。
このままのペースでは絶対に終わらない!!!
ハッキリ言って私はそう感じましたが、敢えて黙っていました。
正直なところ、何度も何度も、
「宿題やりなさいっ!!!!!」
という言葉が口を突きそうになりましたが
ここで私が怒ってしまっては何にもならない
と、必死に耐えました。
(これが一番大変でした・笑)
3週間目
7月21日から夏休みに入った娘。
宿題から目を背け続けて約3週間目の8月10日、
彼女はやっと事態の重大さに気付いたようです。
夏休みは半分くらい残ってはいるものの、
娘の小学校は、お盆明けに登校日があり、
宿題は、その日に提出しなければなりません。
つまり
宿題提出まで1週間程度しか時間がない・・・
そんな状態に追い込まれてしまったことに、
やっと気付いたようで、涙目になって
「お母さん、どうしよう・・・宿題やってない・・・」
と、私に訴えてきたのです。
正直、私の狙いはここにありました。
一度、苦い経験をして欲しい。
そして、そこから何かを学んでほしい。
そう願っていました。
私が
「勉強しなさい」と言えば、本人は嫌々ながらも勉強し、
宿題をこんなに貯めてしまうことはなかったでしょう。
だけど、本人にとっては
「お母さんが言うからやった」
というだけの経験になってしまい、
結局は、全く本人のためにならないと感じたのです。
まずは本人に考えさせた。
「お母さんどうしよう・・・」
真っ青な顔で涙を浮かべている娘に
「何でこうなったんだと思う?」
と聞いてみました。
すると本人は
「私が宿題を全然やらないで、遊んでばかりいたから」
と、答えました。
「何で宿題やらないで遊んでいたの?」
と問うと
「夏休みは長いから、ちょっとくらい遊んでいても大丈夫だと思っていた」
「登校日は、ずっと先のことだと思っていた」
とのこと。
自分の見通しが甘かったのと計画性がなかったことで、
今回の事態を招いてしまった、ということは、
本人もしっかり自覚していたようでした。
最後に娘は、こう言ってきました。
「この宿題、どうやって終わらせたらいいか分からないから、一緒に考えてください」
もちろん、私は了承しました。
本人に計画を立てさせた。
まずは残っている宿題を全て紙に書きださせました。
・ドリル(国・算・理・社が1冊になったもので、それなりに厚い)
・水彩画(2枚)
・絵日記
・自由研究
次に、これらの宿題を登校日までに終わらせるような計画を立てるように言いました。
本来ならば1ヶ月ほどかけてやる分量の宿題を
1週間でやらなければならない娘。
当然、1日の量は膨大です。
だけど、宿題をやらなかったのは
他ならぬ本人なので仕方がありません。
そして本人に伝えました。
「お母さんはこれ以上のことはしません。
あとは自分で立てた計画通り、宿題を進めていってください」
もちろん本当に本人が宿題をやるのか、私は非常に心配でした。
だけど、ここで再び私が
「勉強をしなさい」
と、しつこく言うようになっては何の意味もありません。
最悪、登校日に宿題が終わらずに登校することになったとしても
「そこで叱られるのも、本人にとっては良い経験だ」
と、考えることにし、
再び、静観することにしました。
その後・・・
娘に「計画を立てる」と言うことを教えてからは
私は再び、娘に「勉強しなさい」という類いの言葉を一切言わないで見守っていました。
すると、娘は私が何も言わなくても
自分で決めた時間になると、自分で勉強を始めるようになったのです。
最初のうちは
「登校日までに宿題が終わらないのが不安なのだろう」
「夏の宿題が終わったら、また勉強しなくなるのだろう」
と思っていたのですが、私の予想は大きく外れました。
全て終わらせるのに1週間はかかるはずだった宿題ですが
娘は、たった2日で終わらせることができました。
驚いたのはそれだけではありません。
宿題を終わらせた娘は、私が何も言わなかったにもかかわらず
自分で新たな「計画」を立て、1学期の学習内容の復習を始めたのです。
ここまでのことは全く想定していなかったので、
私は、非常に驚いてしまいました。
娘に聞いてみた。
この間までは、全く勉強をせずにダラダラ過ごしていた娘。
どうして急に、ここまでできるようになったのか本人に聞いてみたら
こんな返事が返ってきました。
「計画を立てると、やらなきゃいけないことが目に見えてわかるから、やりやすくなる」
とのこと。
何となく
「宿題をやらなきゃ」「勉強しなきゃ」と思っている時は、
何をどれくらいやらなければいけないのかを、
自分の感覚でしか把握できていないから、
やることがたくさんあるような気がして、
現実から目を背けたくなってしまうそうなのですが、
計画を立てると、いつ、何を、どれくらいの量やらなければいけないかということが、
客観的に分かるため、気持ち的に「やりやすくなる」のだそうです。
このことに本人が自分で気付くことができたのも
大きな収穫だったと思っています。
「勉強しなさい」だけでは伝わらないこともある。
私たち親は、
「宿題を忘れたら子どもが学校で叱られてしまうのではないか」
「成績が下がってしまったら大変だ」
と思うあまり、子どもに対し
「勉強しなさい」
「宿題やったの」
と、声をかけてしまいがちだと思います。
確かにそう言葉をかけることで、
子どもは嫌々ながらも勉強をすることが多いですが、
「宿題をやらないこと、勉強をしないことでで自分が困る」
という経験を奪っていることにもなります。
逆に言えば、本人が一度、痛い思いをすることで、
親がうるさく言うよりも、はるかに大きなものが得られるように感じられます。
現に我が家の娘は、この一件以来、
親が「勉強しなさい」と言わずとも、
きちんと計画を立てて勉強を進めることができるようになりました。
毎日のようにお子さんに
「勉強しなさい」
「宿題しなさい」
と言っている方、
一度、お子さんに「困る経験」をさせてみてはいかがでしょうか。
痛い経験から学ぶことも、子どもの成長にとって
とても大切なことのように思います。