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発達障害は誰のせい?専門家に聞いた今、私達が子ども達にできる事

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この記事は約 7 分で読めます。

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「発達障がいは個性だよ」とよく言われるのですが、
ちゃんと産んであげられなかった私のせいだ
育て方、躾の仕方が悪かった私のせいだ自分を責める毎日。

私も一時期そうでしたが、思い悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。

しかし違います!
発達障がいは脳機能の障がい。先天性のものです。躾や環境が原因ではありません。ましてや本人の怠慢なんて事は絶対にありません。

発達の検査をするのはすごく勇気がいる事だと思います。正直、私は怖かったです。

そんな中、保健師さんや発達に関する専門の先生方からお話を聞いて、私が重要だと感じた事をご紹介します。

そもそも「発達障がい」って何?

先にも述べましたが、発達障がいは『先天性の障がい』です。生まれつきです。
これは発達の過程で年齢とともに現れてきます。
そして、軽度・重度はありますが一生付き合っていかなければならないものです。

よく「発達障がいは個性だよ」と言われるのですが、親でも受け入れるのはなかなか難しいものです。
が、発達障がいとは何かをきちんと知る事で「これがこの子の個性なんだ」と受け入れる第一歩になるのです。

主な発達障がいの種類

広汎性発達障がい(PDD)

自閉症・アスペルガー症候群(AS,DS)・レット症候群など。
社会性・対人関係(コミュニケーション能力)の発達遅滞が特徴です。そして多くに感覚過敏(偏食・特定の音や感触をいやがるなど)が見られます。

一度見たものを忘れないなど、記憶力が優れている場合もあります。

うちの娘もこの広汎性発達障がいで、社会性に1年程の遅れがあると言われています。
言葉だけでは意味が伝わらない事があります。順番をつけ、文字や絵で手順や今からやる事を伝えたりします。手間はかかりますが、意味が理解できれば他の子と同じ事ができます。

注意欠陥多動性障がい(ADHD)

注意力がない(不注意)・じっとできない(過活動・多動性)・考えずに行動してしまう(衝動性)などが特徴です。

症状の現れ方は人によって様々です。

社会的ルールが多くなってくる小学校に上がる前後で発見・診断される場合が多いそうですが、ただ不器用なだけと思われたり、乱暴な子・反抗的な子と見られやすく、ADHDであるという事に気付かれにくい事もあります。

最近では、大人になってからADHDと診断されるケースも多いそうです。

学習障害(LD)

知的発達には遅れがなく「書く・読む・聞く・話す・計算する」のうち一つ(またはいくつか)に著しい困難が生じます。

特定の能力に障がいがあり、他の能力は正常です。高い能力を持つ場合もあります。

このLDもADHD同様、特定の能力以外は正常なため「苦手なだけ」と思われ、発見が遅れる場合が多くあるようです。

発達障がいを理解する重要性

「どうしてできないの!」

「何度言わせるの!」

「いい加減にしなさい!!」

子どもを怒鳴って叱る事って、生活の中ではどうしてもありますよね。

怒鳴ってちゃんとできるなら、私はいくらでも怒鳴ります。

叱ることで改善される事に関しては叱るべきだと思います。

しかし、叱っても怒鳴っても何ともならないのが発達障がいです。

親はイライラするでしょうが、子どもは何に対して怒られているのかすらわからず苦しんでいるかもしれません。
良く出来た時には、いや、むしろ普通の事が出来た時にもしっかり褒める事が重要です。
適切な対応・適切な支援が無ければ子どもに悪影響をあたえ、症状の悪化に繋がる事もあります。

二次障がい

親でもなかなか理解しがたい部分があるのに、周囲からの理解はさらに大変でしょう。

医師や専門家から「きつく叱らない」「とりあえずやらせる」など指導が出る事もあります。これは周りの理解を得るのはかなり難しいと思います。「あそこの親は躾がなってない」「甘やかしすぎだ」と親が批判される事もあるでしょう。

障がいのある能力以外は正常なため、できない事に対して周りから叱られる事も、就学すれば増えてくるかもしれません。

「努力しない子」「何回言ってもダメな人」と言われてしまう事もあるかもしれません。

私は心理専門の先生に「幼稚園も年長になると『なんであの子はできないの?』という疑問からいじめに繋がる事例もある」と聞かされました。正直ショックでした。

誤解・不適切な対応。

これらは子どもの自信を失わせ、不登校やひきこもり、更には鬱状態などの二次障がいに繋がりかねません。

周囲環境や誤解から起こる後天的な障がいです。

親・周囲の理解と適切な支援で守り、防いであげたいものです。

療育

発達障がいと向き合う中で、療育に通う事は非常に有効な手段だと思います。

無理に何かをやらせたりする事はありません。

◎どうやったら生活しやすくなるか

◎苦手なところを、どうやれば伸ばしてあげられるか

◎どんな力を持っているか、それをもっと良い方向に伸ばしてあげたい

などを考えて、その子に合った支援をしてくれます。

うちの娘は、発達障がいの診断がつく前から療育に通っています。

診断が無くても発達に何か心配な事があれば、市区町村の保健師さんなどに相談し療育に通う事ができます。

そして療育に通う事で、発達の遅れを取り戻せる可能性は十分にあります。

発達障がいの可能性。どこで相談?どこで診断?

発達障がいは早期発見・早期療育が何より重要です。診断がおりる前から療育に通う子どもも多くいます。

もし発達障がいでなかったとしても、療育は小さな子どもの発達に良い影響を与えてくれるはずです。

どこで相談?

発達障がいの相談を受けてくれる所は、市区町村の保健センター・母子相談室・児童相談所・発達障がい支援センターなどです。地域によって名称や事業内容が違ったりすると思うので、HPなどで確認しましょう。

相談に行くのもなかなか勇気がいりますが、1歳半・3歳健診などの時に担当の保健師さんに相談すると少し敷居が低く感じて良いと私は思います。ここで相談しておくと保健師さんも気にかけていてくれたり、後日個別に相談という事もできたりします。

どこで診断?

発達に関して相談していた保健センターや支援センターが紹介してくれます。また、かかりつけの小児科でも紹介状を書いてくれるらしいです。療育に通っているのであれば、そこの先生から紹介してもらうと良いでしょう。

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発達障がいをきちんと専門的に診断してくれる機関は少なく、予約から半年待ちという事もあります。とくに小学校にあがる前後はすごく混むと聞いています。

私の住む市では2カ所あり、医療福祉センターと言う発達専門機関で診断してもらいました。作業療法士(OT)などの専門家の観察・面談、発達専門の小児科の医師により総合的に診てもらってから、その日のうちに診断がおりました。

診断が出たらどうなるの?

色々なパターンがあります。

専門機関での作業療法や心理療法などのリハビリ。並行して療育・保育園・幼稚園・自宅療養。

うちの子は週2回療育に通い、月に1度医療福祉センターにリハビリに通っていました。6カ月(6回)リハビリに通たところで再び面談があり、とりあえず半年間の経過観察となりました。その間はリハビリに通わず、療育へ行く日を増やしてもらいました。

医療福祉への力の入れ具合は市区町村によって大きく違い、リハビリ・療育へ通える頻度はかなり違ってくると思います。

そしてこの「診断」をどこまで伝えるかは、医師や専門家と相談が良いでしょう。

たとえば軽度の広汎性発達障がいの娘の場合、療育施設には伝えています。幼稚園にはまだ通っていないのですが、幼稚園に通う場合は先生に伝え、まわりのお母さん達には今現在では言う必要はないでしょう。との事でした。この判断は成長によって変わってくると思います。

まとめ

発達障がいと向き合うのは怖いと思います。検査をしてもらうか、私は半年以上悩みました。

検査をせずに療育のみで頑張るか、診断をキッチリつけてもらい専門的指導をもらうか。本当に悩みました。

しかし療育の先生方と話していてやっと気付いたのです。

この悩みは私の悩みだと。娘の事を考えての悩みではないと。

結果、広汎性発達障がいの診断がついたのですが、そのおかげで私は娘を怒鳴らなくて済むようになりました。もちろん叱る事はありますが、「私の躾のせいだ。もっと厳しくしなければ!」なんて考える事も無くなり、娘に合った育児のあの手この手を専門家から教えてもらえてます。それで全てが上手く行くわけではありませんが….。

もう一度言いたいです。

「発達障がいは個性です!」

その個性を大切に、そして良い方向に伸ばしてあげるのに親の力は必要不可欠だと思います。

もし検査を悩んでいる親御さんがおられましたら、その悩みは誰の悩みなのか、今わが子にしてあげられることは何か、いま一度考え直すキッカケになったらと思います。

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み~たろう

み~たろう

福岡県出身、夫の転勤で鹿児島在住。
前職は舞台関係。役者として舞台に立つ一方、学校現場やコミュニティーでの演技指導・演出、演劇的手法を使ったワークショップなどに携わっていました。
現在は専業主婦で、3歳の娘を療育に通わせています。

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