オレンジリボン運動!児童虐待防止推進!一人で悩まず相談しよう
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ピンクリボン、といえば乳がんの知識や早期発見を促す運動のシンボルとして有名ですよね。
では、オレンジリボンをご存知でしょうか?
じつはこのオレンジリボンは「児童虐待防止」運動のシンボルなのです。
筆者の住む名古屋市では、5月・11月は児童虐待防止推進月間。
特に11月は各施設などでそのオレンジリボンを広めています。
この機会に「児童虐待」について、今一度考えてみましょう。
この記事の目次
オレンジリボンの認知度
ある日、筆者が現在働いているお店の商業施設全体で、オレンジリボンが配られました。
「11月中は身につけること」とだけ言われ受け取ると、台紙には『子ども虐待防止』と書かれていました。
平成25年4月に「名古屋市児童を虐待から守る条例」が施行されたことをきっかけに、名古屋市では5月・11月を児童虐待防止推進月間と定めています。
特に11月は、厚労省・内閣府が主唱しているオレンジリボンキャンペーンを実施しています。
そのために配られたものでした。
しかし、1歳半の息子を持つ筆者も、筆者の働くお店の店長も現在1歳のお子さんがいらっしゃいますが、
このオレンジリボンが児童虐待防止のものだったとは知りませんでした。
子どもを持つ大人でさえ知らない人が多く、子どもを持たない大人であればそれはより一層でした。
もちろんオレンジリボンが広く知られるようイベントやグッズなどは様々ありますが、
それでも認知度が低いのが現状なのです。
オレンジリボン運動の起源
画像引用元:オレンジリボン公式サイト
ではこのオレンジリボン運動はいつから・なぜ始まったのでしょうか?
オレンジリボン運動公式サイトでは、このように記しています。
2004年、栃木県小山市で3歳と4歳になる二人の可愛らしい兄弟が何度も何度も父親の友人から暴行を受けていました。その顔を見たコンビニの店長さんが警察に通報したのですが、いったんは保護されながら、周囲の諸機関が適切な措置を取らなかったために、9月11日ガソリンスタンドで再び暴行を受け、車の中でもさんざん暴行を受け、息も絶え絶えの状態で、橋の上から川に投げ込まれて幼い命を奪われるという痛ましい事件が起こりました。
この事件をきっかけに、栃木県の「カンガルーOYAMA」という団体が2005年に児童虐待防止を目指してオレンジリボン運動を始めました。
子どもたちの明るい未来を表しているというオレンジ色。
児童虐待防止に直接的・具体的な活動はないそうですが、いつか悲しい思いをする人たちや痛ましい事件がなくなるように願いが込められています。
オレンジリボン:名古屋市の対応件数
「名古屋市児童を虐待から守る条例」が平成25年4月に施行されました。
その平成25年度、名古屋市の児童虐待相談対応件数は1612件(過去最多)もありました。
名古屋市だけでなく、全国的にもその数は年々増え続けています。
児童虐待について
児童虐待は4つに分けられます。
身体的虐待
親や保護者から外傷を負わせる(負わせる可能性のある)暴行を与える虐待です。
痣などで一番発見しやすいのですが、中には見えない位置に傷がある虐待もあるため、少しでも様子がおかしければ確認しましょう。
ネグレクト
養育の放棄などで、大ごとになるまで発見できないことが多くあります。
心理的虐待
無視や拒絶、きょうだい間による差別扱いや家庭内暴力の目撃などにより、子どもに対して心理的に傷を与える虐待です。
近年急増しており、これを受けた子どもは自尊心が低かったり常に不安がっていたりなどの様子が見られます。
性的虐待
子どもへの性的行為や、性的行為を見せること、性器を触る・触らせる、ポルノ写真を撮るなど、性に関する虐待で、一番認知されにくい虐待です。
オレンジリボン運動公式サイトでは、それぞれの事例を紹介しています。
された・していた事例をいくつか載せているので、一度ご覧ください。
オレンジリボン運動公式サイトはこちら
虐待は誰にでも可能性がある
虐待により命を落とす子どもは年間約100人と言われています。
おおよそ3.6日に1人の子どもが亡くなっているのです。
その約半数は親と共に、心中が理由となっています。
では残り半数の理由はなんでしょうか?
育児疲れが原因と思われがちの虐待ですが、じつはこの育児疲れは5位。
1位はひとり親の、貧困によるものだと考えられています。
じつは母子家庭の66%が貧困だと言われているのです。
しかし児童虐待の原因は様々で、複雑な心理によるもので、はっきりとは言えません。
「仲のよさそうな家族だったけど……」「まじめそうな人だったけど……」
と、痛ましい事件のインタビューによる話を聞いたことはありませんか?
児童虐待をする可能性は誰にでもあり、特別な人がするものではないのです。
オレンジリボン:子どもを、自分を守るために
子どもへの虐待を防止するのは、子どもを守るためだけではありません。
ママやパパを守るためでもあるのです。
虐待をしてしまう親の多くは、したくてしているのではなく、
その生活や育児などの悩みやストレスなどにより子どもに手をあげてしまうのです。
そんな心情をなかなか身の回りの人に相談できず、痛ましい事件にまでなってしまうことも多くあります。
しかしそんな風に悩むママやパパは日本中だけでなく、世界中にいます。
身の回りの人に相談できないときは、ぜひ相談窓口に連絡してみてください。
もちろん匿名で相談できますし、親身になってアドバイスをくれますよ。
親だけでなく、「もしかして自分は虐待を受けているのかもしれない」と不安な子どもたちからの相談を受ける窓口もあります。
誰も怒ったりしないので、ちょっとでも心がつらかったら連絡しましょう。
相談窓口一覧はこちら
また、たとえば近隣や、自分のお孫さん、友だちの子どもに「明らかに虐待を受けているのでは?」と疑わしい場合にも窓口はあります。
中には「通報したことがきっかけでトラブルがあったら嫌だから」とためらう方がいますが、事実の確認の有無に関わらず匿名での相談が可能なので、「通報ではなく相談をするんだ」と思ってためらわずに連絡しましょう。
児童相談所全国共通3桁ダイヤル 189(いちはやく)
まとめ
痛ましい事件のニュースを見て「かわいそうなことをする人がいるなぁ」なんて他人事になってはいませんか?
先述しましたが、「誰にでも虐待する可能性があり、特別な人がするのではない」のが児童虐待です。
かわいい我が子と思っていても、虐待してしまう可能性はどんな人にでもあります。
ちょっとでもつらくなったり、悩んだときには、誰でもいいので相談しましょう。
悩んだり、つらいのは一人だけではありませんよ。