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小学校の担任に不満・合わないと苦情を言う前に!先生の仕事の大変

 2017/12/21 教育 子育て
この記事は約 8 分で読めます。

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授業参観や学校行事等、ママ同士が顔を合わせるような場で

頻繁に話題になるのが、先生のこと。

 

「〇〇先生の授業って、とても面白いみたい」

「休み時間は子どもと校庭で遊んでくれるから、人気があるみたいよ」

 

というプラスの話も出てくる一方、

 

「△△先生は、ちょっと頼りない感じがする」

「□□先生は2日に1回は学級通信を出しているのに、××先生は月に1回しか発行していない」

「連絡事項の伝達が遅い」

 

など、先生に対する不満の声もよく耳にします。

中には、些細な不満を、

直接、先生にぶつけてしまう親御さんもいるようです。

 

私は、教員免許を持っており、

大学4年生の時、3週間の教育実習を経験しました。

また過去3年間は、PTA役員として頻繁に学校に出入りをしていたため、

先生の仕事量がいかに膨大であるかということを目の当たりにしてきました。

 

正直なところ、

これまで耳にした、先生に対する不満の声の中には

「先生の仕事量を知っていれば、このような不満を抱かないのではないか」

と思われるものが多数ありました。

 

ここでは、授業だけにとどまらない

学校の先生の膨大な仕事量についてご紹介していきます。

 

 

学校の先生の仕事は「授業」だけではない

 

先生の仕事=授業

そのように思われがちですが、それはほんの一部にしかすぎません。

実際は、多岐にわたる膨大な仕事を抱えています。

 

児童・生徒指導

 

学校にいる間、子ども同士の間で喧嘩や争いが起こった時、

それを仲裁したりするのは先生の役目になります。

 

学校外の時間で、子どもが何か悪いことをしてしまった場合も、

学校に連絡が入った場合、その対応と

当該児童・生徒に指導を行うのも、先生の役割です。

(万引きや補導、地域の人からの苦情など)

 

また、児童・生徒の進路相談や、

学校生活に関する相談を受けるということも

大切な仕事のうちに入ります。

 

 

教材の作成

 

お子さんが持って帰ってくる宿題のプリント。

時々、手作り風の物もあったりしませんか?

 

授業参観の際、

先生がパワーポイントを使って授業をしていたり、

画用紙などで作られた手描きの図や表などが

黒板に貼られているのを見たことはありませんか?

 

それらは全部、授業時間外に先生方が作っています。

 

 

行事の計画

 

学校には、様々な行事がありますが、

それらの実施計画等は、当然ながら全て先生方が行っています。

 

遠足や修学旅行、林間学校の行き先の選定や下見、

旅程や費用の計画、旅行会社との打ち合わせ、

子ども達に配布する「しおり」などの作成なども、すべて先生方が担っています。

 

運動会や学芸会などの種目や演目なども

「子ども達にふさわしいもの」を選定し、

練習計画を立てるのも、先生方の役割です。

 

 

研究会・研修

 

「先生は、夏休みや冬休みが長くていいな」

そのように思っている方はいませんか?

 

子どもが長期休みの期間、先生方は休んでいるわけではなく

私たちと同じく、カレンダー通りに出勤しています。

 

授業期には手が回らないような仕事をしている場合もありますが、

長期休みの時期は、研究会や研修が多くあり、

「出張」をしていることが多いようです。

 

学校がある時期とはまた違った忙しさが、

長期休みの間にはあることを知ってください。

 

 

校務分掌

 

校務分掌とは、学校運営に必要な役割を

先生方が分担して担当する仕事のことです。

 

これはほんの一例ですが

 

・クラブ活動や委員会の顧問

・地域や他校との連携に関する仕事

・PTAの各委員会の学校側担当

・いじめやハラスメントの相談窓口

 

・・・などの仕事を、

先生方が、学級運営等の仕事とは別に担っています。

 

 

事務作業

 

大規模校では、事務職員の方が複数いる場合もありますが、

規模の小さい学校では、事務職員の方は1人程度。

そのため、学級費の決算報告等の軽微な事務作業は

先生方が担当されている場合もあるようです。

 

また「学級通信」「学年通信」などのプリント類も

先生方が忙しい合間を縫って作成しています。

 

保護者対応

 

先生の元には保護者から

 

・子どもが学校に行きたくないと言っている

・お友達とうまくいっていないようだ

・勉強についていけなくなって困っている

 

というような相談や

 

・「先生の叱り方が怖いと子どもが言っている!」

・「子どもが今日、学校で叱られたと言っているが、うちの子は悪くない!」

・「宿題が多すぎる!」

 

という、クレームなども寄せられます。

 

先生方は理不尽な内容であっても、すべて対応をしなければなりません。

 

 

先生の労働時間

 

朝は7時台に出勤、定時帰宅する先生は少数

 

学校の始業時間は8時~8時半くらいのところが多いですが、

先生方は、始業時間直前に出勤しているわけではありません。

 

遅くとも、始業時刻の30分前には学校に着いていて、

授業の準備をしたり、児童の欠席連絡などを受けたりと

早い時間から仕事を開始しています。

 

定時の退勤時間は4時30分頃だそうですが、

その時間に帰宅しているのは、小さいお子さんをお持ちの先生くらいで

多くの先生は、遅くまで残って仕事をしています。

 

PTA役員をしていた頃、

年に数回、夕方6時~夜8時の時間帯に会議があり、

遅い時間に学校に行く機会がありましたが、

会議が終わって帰宅する時に職員室を覗くと、

半数近くの先生が残って仕事をしていることがほとんどでした。

 

教育実習をしていた時も同様です。

実習生はだいたい夜の7時頃に帰宅をしていましたが、

その時間にはまだ、大勢の先生方が残っていました。

 

「先生方は、一体何時に帰宅しているのだろう」

「身体は大丈夫だろうか」

 

と、心配になるほどの長い時間、

先生方は仕事をしているのです。

 

 

小学校の先生は休憩なし

 

教科担任制がとられている中学校・高校では、

先生方には、授業が入っていない「空き時間」がありますが、

ほぼ全ての教科を担任の先生が教えるスタイルをとっている小学校では

始業時間から終業時間まで、先生は休む暇もありません。

 

休み時間は次の授業の準備をしなければならないし、

昼食も、子ども達と一緒に給食を食べるため

「ランチ休憩」というわけにもいきません。

 

「下校時間までは、トイレに行く暇がない時もある」

 

という話も聞いたことがあります。

 

息つく暇もないほど忙しく働いているのが、

先生方の実態です。

 

 

些細な失敗を責め立てないで!

 

これまで述べてきたように、

「先生」という職業は、非常に忙しいものです。

多くの仕事を抱え、長時間、子ども達のために働き続けています。

 

でも、先生方も人間。

膨大な仕事量に長時間労働をしていると

当然、疲れは溜まってしまうし、

それが原因でミスをしてしまったり、

時には、子ども達に対し、

余裕のない対応をしてしまうことも起こり得ます。

 

ミスをしていい、いい加減な対応をしてもいい

と、言うつもりはありません。

ですが、それが軽微な内容であれば、

先生を責め立てたりせず、

 

「先生もお疲れなのね」

「人間、誰でもミスはするもの」

 

と、理解を示すようにしましょう。

 

先生の指導等に疑問がある場合も

話を聞かないうちから「クレームを入れる」ような言い方をするのではなく、

まずは、

 

「どういう意図なのかを教えてほしい」

 

と、尋ねる形にするなど、

先生に負担をかけないような配慮も必要だと思います。

 

 

おわりに

 

先生方の忙しさ・大変さを知ってほしい、

その一心で、この記事を書かせていただきました。

 

ここで紹介したものが、先生の仕事の「全て」ではありません。

「実際は、この記事の内容以上に忙しい」と思っていただいて差し支えないと思います。

 

「モンスターペアレント」という言葉がありますが、

理不尽に、先生に対してクレームを入れてしまうことの一因は

「先生方の忙しさが、多くの保護者に伝わっていない」

ということにあると感じます。

 

そして、多くの先生がストレスによる体調不良で

休職・退職に追い込まれている現実があります。

その一因が「保護者の無理解」であることは否めません。

 

先生の忙しさ・大変が1人でも多くの方に伝わり、

学校と家庭の関係が円滑なものになるよう、心から願っています。

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ライター紹介 ライター一覧

山中みさと

山中みさと

1981年生まれ、宮城県仙台市出身、千葉県在住。
2007年6月生まれの娘・2018年8月生まれの黒猫(男の子)の子育て真っ最中。
大学卒業後は出産まで図書館に司書として勤務。
結婚後は、子どもの幼稚園・小学校でPTA役員を経験。
教員免許(中高・国語)、司書資格、司書教諭資格を持つほか、
学生時代、塾講師のアルバイトの経験もあり。
趣味は、読書、アニメ。


10年近く育児をしてきた中で、
いいことだけではなく、困ってしまったこと、悩んだこと、
壁にぶつかったことなど、たくさんの経験をしてきました。

そんな私の経験を記事にし、
少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

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