ワクチン・予防接種って何だろう?種類や接種間隔・注意点まとめ
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小さな子供は、幼稚園や学校で集団で生活しているため、風邪やインフルエンザなど様々な病気にかかったり、病気をお友達に移してしまう危険があります。病気の中には、ワクチンにより予防出来るものも多いです。予防接種を通して、予め免疫をつけておくことは、自分の利益になるばかりでなく、お友達の健康を守るためにも大切なことです。ここでは、一般的な予防接種全般に加え、代表的な予防接種であるインフルエンザワクチンを取りあげ解説します。
この記事の目次
予防接種全般について
予防接種の意義
予防接種は、ばい菌に対する免疫の獲得・増強を目的に行われ、インフルエンザなど感染症の発症・重症化予防、蔓延防止の効果があります。
予防接種で予防できる感染症はよく知られており、妊娠期に風疹に罹患することで発症する先天性風疹症候群や新生児水痘は有名です。また、予防接種はがん予防にも効果が期待でき、B型肝炎ワクチンは肝がんの予防、ヒトパピローマウイルスワクチンは子宮頸がんの予防効果が期待されます。ワクチン接種にあたり、感染症の発生状況、重症化しやすい年齢等を考慮し、接種率を高める事が有用です。
ワクチンの種類
ワクチンは、生ワクチン(病原性を極めて弱くした細菌・ウイルス)、不活化ワクチン(病原性をなくした細菌・ウイルス、またはそれらの抽出物)およびトキソイド(無毒化した細菌・ウイルスの毒素)に大きく分類されます。また、発病の予防・治療のために抗毒素があります。
ワクチン接種前の注意
予防接種を希望する人が、体調に問題がないか等を判断するためには予診票の活用が重要です。問診事項は安全に予防接種が実施可能かを判断するのに重要で、本人(または保護者)が十分に内容を把握する必要があります。問診におけるチェック項目は、発熱・慢性疾患の有無、けいれんの既往、過敏症・妊娠の有無、感染症の既往、免疫抑制剤の使用および治療中の疾患の有無、これまでの予防接種歴等が該当します。
ワクチンの間隔
生ワクチン接種の場合は、副反応を避けるため中27日以上の間隔をあけて次のワクチンを接種します。
不活化ワクチンおよびトキソイド接種の場合は、中6日以上の間隔をあけます。
ただし、同じ種類のワクチンを複数回接種する場合は、推奨される接種間隔が定められているので、そのスケジュールに沿って接種します。かかりつけのクリニックの先生の指示に従いましょう。
ワクチン接種後の注意
アレルギーなどの副作用は接種後30分以内に起こることが多く、接種後は30分程度、様子をみることが大切です。特に緊張している場合や、これまでに採血や注射等で気分が悪くなったことがある場合は、ベッドに横になって接種する方法も有効です。まれに注射の痛みや不安等により、気分不良・血圧低下・失神等の症状(血管迷走神経反射)がみられますが、横になり休息をとることで回復します。
インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンは、接種から効果が現れるまで通常2週間程度かかり、約5ヶ月間効果が持続します。地域差はありますが、インフルエンザの流行は12月下旬から3月上旬が中心となるので、12月上旬までに接種を完了することが望ましいです。
基礎疾患を有する人(心臓、腎臓もしくは呼吸器の機能に障害がある人)や65歳以上の高齢者は、インフルエンザ罹患により、肺炎などの合併症を起こして重症化するリスクが高く、接種が強く推奨されます。大人の場合、前年にインフルエンザの予防接種を受けていれば、1回接種でも追加免疫による十分な効果が得られます。大半の人は接種歴があり基礎免疫を持っているので、年1回の接種で十分と考えられます。子供の場合は年齢により推奨接種回数が異なっています。クリニックの先生の指示に従いましょう。
〇3歳以上13歳未満の方 1回0.5mL 2回接種
〇13歳以上の方 1回0.5mL 1回接種
インフルエンザに対する治療薬も実用化されています。
しかし、感染前に手指衛生やワクチンで予防することが最も効果的な防御手段です。
特に幼稚園・学校などで多くの人と接触するリスクの高い子供達は、自身への感染防止、他者への感染防止の点からも、積極的にワクチン接種を受けることが望ましいと考えられます。
おわりに
現在、日本で一般的に接種が行われているワクチンの中から、特に子供達に接種が必要と考えられるインフルエンザワクチンについて解説しました。
多くの方々が様々な流行性疾患を発症しないようにワクチンを上手に利用して頂く事を希望しています。