ちょっとしたコツで!家族まるごと「おおざっぱ」減塩食生活にチャレンジ!
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近頃は、健康ブームで減塩食品がかなり増えましたよね。
筆者の母は、減塩調味料が普及する前からずっと薄味調理でした。父が味見もしないで醤油をかけてしまっていたことを、未だに話題に上がれば怒りが収まらない母です。
筆者は母の味を「おいしい」の標準として育ち、今でも実家に帰れば母の料理をおいしく頂いております。
ですが、実家を出てから20年近くたつ間に、独身の頃の一人暮らしや仕事の忙しさによる不摂生や外食の多さなどで、すっかり味覚が壊れていたのだと気づかされたのが、
一昨年に娘を妊娠した時でした。今回は、血圧上昇による妊娠中の管理入院から現在に至るまでの減塩生活における変化や感想などをまとめてみました。
厳密な計算をしない「おおざっぱ」な減塩手法ではありますが、肩の力を抜いて取り組めます。大切なご家族の健康管理の参考になればうれしいです。
この記事の目次
味が薄いのではない!私の味覚が壊れていた!
きっかけは一昨年、娘を妊娠した時でした。妊娠と同時に夫が転勤となったため、夫が単身赴任、筆者は実家に身を置き出産までを過ごすことになりました。
思えば当時、筆者は異常に「塩分」を欲していました。ラーメンやお味噌汁を好み、普通に食べていたはずの母の料理が淡白に感じてしまったり。
妊娠すれば味覚が変わるというし…と、つわりのせいにしてあまり気にしていませんでした。
ですが、妊娠中期に血圧が上がり始めて投薬がはじまり、さらには管理入院になってしまいました。
病院の減塩食は、「塩分1日7g」を厳密に計算されていて、「間食・差し入れ禁止、ドレッシングやスープ類は通常食の半量です」と説明されて最初はがっかりしたのを
覚えています。「このサラダにこんなちょっぴりのドレッシングじゃ味がないじゃん」と本気で思っていました(笑)
味が薄いのではない、私の味覚が壊れていた…ということを、このあと思い知ることになります。
写真は当時実際に食べていたとある日の病院食です。食事にこだわった病院で、レストランのような素敵なごはんだったのに、最初はさっぱり満足できていなかった筆者です。
2週間の徹底減塩生活で味覚復活!
味を感じるのは、舌の表面にある「味蕾」という消化器官の働きによるものですが、この「味蕾」は約2週間に一度生まれ変わるのだそうです。
要するに、新しい味蕾に薄味を覚えさせれば、味覚が更新されるということですよね!筆者も入院から1週間程度の頃には病院食を美味しく食べられるようになり、
一時退院したあとの実家の食事の感じ方も変わりました。元々薄味の母の料理だったので、一応血圧改善食の本を読んだりしてくれましたが、ほぼ変える必要なく
作ることができたそうです。母の料理が本当に身体のことを考えられたものだったのだと実感しました。
脇役調味料を主役に!減塩でも満足のワケ。
味には「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」があるのは広く知られていますよね。
減塩食には「塩味」の代わりに「酸味」「苦味」「旨味」が上手に使われていて、料理のパンチを弱めない工夫がされています。
レモン・すだち・お酢などの酸味料
酸味料は少量の塩分を最大限に引き立ててくれる魔法の調味料です。お肉料理にもお魚料理にも合わせやすいので、我が家でも重宝しています。
ネギ・生姜・カレーパウダーなどの香菜・香辛料
味に変化を求める時には、薬味や香辛料が助けてくれます。食べたときに香りが先に来るので、塩分が控えめでも気になりません。
肉類・魚介類・海藻などのお出汁
もちろんきちんとお出汁をとっても美味しいですが、忙しい主婦には顆粒や固形、パックのお出汁が便利ですよね。最近では「減塩」のお出汁もたくさん出ているので、
表示を気にしてみると選ぶのも楽しくなります。
すぐできる「おおざっぱ」減塩法
レシピ本やサイトを見ての調理は「食塩と醤油を半量」に
舌が減塩の味に慣れてくると、レシピ通りの調味料の分量だとかなり塩辛く感じます。
食塩と醤油に関しては、レシピに表示されている半量、もしくは1/3くらいにして、お酢やレモン汁などの酸味料や薬味を多めに使ってアレンジしてみると良いと思います。
「目分量」と「きちんと計量」の間をとって「ティースプーンざっくり計量」
ご自宅にきちんと計量スプーンがあるのであればそれに越したことはありませんが、中には計量スプーンがないというご家庭もあるかもしれません。
代用できるアイテムとしては、大さじはカレースプーン、小さじはティースプーンと言われています。
小さじ一杯は、食塩・醤油ともに6g程度。およそ1人あたりの1日分の塩分に近い量です。
これまで目分量で「サラサラ」「ダバダバ」と入れていた方は、お鍋に入れる前にちょっとスプーンを添えてみるだけで、どのくらいの塩分を投入しようとしているのかを
把握することができます。これだけでも少し意識が変わると思います。
食塩を「減塩顆粒だし」に、醤油を「ポン酢」「ケチャップ」に置き換え
顆粒だし、ポン酢、ケチャップともに「旨味成分」が入っているので、食塩・醤油に比べると少量で満足感を得られます。
「減塩」「塩分カット」の表示がある商品を使うと尚良いですね。
極力大皿ではなく個別の盛り付けを
おかずの盛り付けは、バイキング状に大皿にまとめてしまうと、ついつい好きなものに偏って食べすぎてしまったりしませんか?
大人はまだなんとかコントロールができそうですが、子供はなかなかそうもいきませんよね。
極力、個別に盛り付けてあげて、おかわり分があればお鍋に残すという手法をとると、食べた量をざっくりでも把握できるので安心です。
外食やイベントの時は細かいことを気にしない!でも回数は控えめに
普段頑張って意識している分、たまの外食やお誕生日、クリスマスなどのパーティーの時には、好きなものを気にせず食べてもOKにしましょう。
筆者も管理入院中の外泊許可が出た時には、「ハメを外さなければ好きなものを食べていいですよ」と言って頂き、とても嬉しかったです。
外食が多いご家庭は、例えば週に1回だったものを2週間に1回くらいにしてみるとか、回数を控えめにする意識を持つと、外食がご褒美になると同時に全体的な減塩にも
つながると思います。
ただ、お仕事の都合などで昼食が外食・コンビニ食などになることが多い方は、ドレッシングやソースの量を調整したり、麺類のスープを残す、丼ものではなく定食系を選択する
などの、自分で塩分を節制する意識とこまめな努力が必要かもしれません。
減塩生活の結果…変わったこと
素材そのものの味が美味しく感じられる
筆者の場合は、娘の離乳食期に重なったこともあり、娘の味覚形成とともに自分の食生活を見直す形になりました。
赤ちゃんが口にするものは基本的に味付けがされておらず、正直最初は「毎日こんな食事で美味しいのかな?」と思いながら食べさせていました。
ですが、味見ついでに一緒に食べているうちに徐々に素材自体の味を美味しく感じられるようになりました。減塩食に一緒に付き合ってくれている夫も近頃は、
「最近、醤油がしょっぱく感じる…」と言ってあまり使わなくなりました。
食塩と醤油の消費がほとんどない
一応、キッチンに食塩と醤油は置いていますが、滅多に使うことがなくなりました。
夫が仕事で多量の汗をかいた日などに、個人的におかずに足して摂取するくらいなので、我が家ではお弁当用の小さいもので十分です。
大人と子供の作り分けをする必要がない
小さいお子さんがいるご家庭では、子供の料理を薄味で作ることから大人のお鍋と作り分けることが多いですよね。
ですが、我が家は夫の協力のもと全員減塩食なのでその必要がありません。強いていうなら分けるのはカレーくらいです。
香辛料を使う際には、子供の分の盛り付けを終えてから香辛料を追加するため、お鍋は一品につきひとつで済みます。
筆者の血圧が安定!
産後も安定しなかった筆者の血圧ですが、約1年半の食生活改善と通院の結果、降圧剤を切ることができました!
まだ経過観察中なので、完全に解放されたわけではないのですが、お薬に頼らなくて良いありがたみを感じています。
まとめ
筆者と家族が約2年にわたって経験した、減塩生活の手法とその後の変化についてのまとめでした。
実際、筆者の高血圧が原因で、娘は33週2日で帝王切開による早産となり、筆者自身も産後に腎機能が回復せずに死にかけました…。
妊娠がなかったとしても、高血圧は心筋梗塞や脳梗塞、腎不全の原因にもなる怖い病気です。
今すぐにできる高血圧予防の「減塩食」、大切なご家族のためにもぜひお試しください♪