赤ちゃんがNICUに入院する予定のママへ!必要な物や注意点の体験談
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「生まれてくる赤ちゃんがNICUに入院になるかもしれない…」
ただでさえドキドキの出産なのに、未知すぎる状況に動揺を隠せない!というママもいらっしゃることと思います。
NICUには、重い病気を抱えて生まれてきた赤ちゃんや、予定より早く生まれてきた赤ちゃん、低体重の赤ちゃんなど、様々な事情を抱えた赤ちゃんが、家族と一緒に暮らしていけるように身体を整えるためにやってきます。
私は2018年1月に、33週2日で1430gの女の子を帝王切開で出産し、娘はその後2ヶ月間をNICUで過ごしました。
実は、私よりもかなり前に私の妹が双子の赤ちゃんを出産しており、NICUで過ごした頃の話を事前情報として聞いていたので、準備や心構えがとてもスムーズでした。今度は私が、不安な気持ちでいるママに経験談を提供することで、少しでもお役に立てればと思います
この記事の目次
急きょ必要になるもの
新生児「小さめ」おむつ
予定より早い出産になった場合、赤ちゃんが小さいために通常の新生児サイズのおむつがブカブカで合わない場合があります。
新生児サイズよりもひとまわり小さい、3000gまでを目安とした「小さめ」おむつが各メーカーより発売されています。
急ぎの場合は、病院の売店に置いていることが多いですが、少々割高です。ベビー用品店に行っても在庫を置いておらず、お取り寄せになるパターンが主なため、
ネット注文が便利です。生まれた時の赤ちゃんの大きさや個人差がありますが、3000gに達する前に通常の新生児おむつにサイズアップしたりするので、
むやみに何箱も大量買いせずに赤ちゃんの様子をみながら買い足していくと良いと思います。
ちなみに娘は、2ヶ月直前の2200gを超えたあたりでおむつ漏れが多くなりサイズアップになりました。
保冷バッグ&保冷剤
赤ちゃんが入院中、ママは自宅で母乳を搾って病院にお届けしなければなりません。
(予めミルク育児を考えている方や、母乳の出が良くない場合などは病院のスタッフさんとご相談で方針を決めていきます。)
普段から保冷バッグを使っている家庭であれば問題ありませんが、いざという時になって「ない!」というパターンも。
ご自宅の在庫状況を確認して、産後ママが退院するまでには揃えておきましょう。保冷剤は毎日使うので、数が多くある方が上手に使いまわせます。
私の場合は、1回のお届けで5×10㎝程度の小さな保冷剤を5~6個使用していました。病院に行っている間に翌日に使うものを冷凍しておくので、
10~12個くらいは準備していました。購入しなくても、ケーキなどを買う時につけてくれるようなものでも充分です。
病院へ行くときのママの服装
「前開き」がおすすめ!
状態によってですが、NICUベビーは最初のうちは保育器から出られず、直接授乳ができないことが多いです。
ですが、ある日突然「おっぱいあげてみましょうか!」とお声がかかるため、ママはいつでも対応できるように備える必要があります。
おすすめの服装は、いわゆる外出用の「授乳服」よりは、前開きのシャツワンピースやブラウスなど、おっぱいをしっかり出せるものが適していると思います。
助産師さんや看護師さんがしっかり付いてくれて、授乳の仕方からママのおっぱいの状態(出具合や詰まり・炎症など)まで丁寧にみてくれるので、胸元を隠しながら授乳する場合が皆無です。もちろん、授乳の際には衝立などで個別に囲いをしてくれたり、赤ちゃんのおじいちゃんの一時退室を促してくれたりするので、周囲の目を気にすることなく安心して授乳ができます。
また、まだ授乳ができない時期も母乳は製造されているので、面会中も赤ちゃんへの置き土産のために「搾乳」をする必要があります。
病院の搾乳器を使用する場合も、前開きの服装が楽だと思いますので、何枚か準備しておくと便利です。
NICUは暑い!
入院している赤ちゃんは、まだ体温調節が上手にできないため、室温が高めに保たれています。
ちなみに、私の娘は1月生まれなので真冬の時期だったのですが、寒い外から来ても即汗だくになるほどでした。
室温が温かいのに加えて、ママの産後のホルモンバランスの問題で火照りやすい状態だったり、赤ちゃん自身の体温が高めで、だっこするとさらに暑かったりします。
なので、特に冬生まれの赤ちゃんの面会に行くときは、室内で薄着になれるように、すぐに脱げる重ね着をするのがおすすめです。
ママの宿題「搾母乳」の扱い注意点
NICUベビーのママは、赤ちゃんとずっと一緒にいることができないので、自宅で搾乳をして毎日病院へ届けなければなりません。
搾乳した母乳を保存するための専用パックが市販されており、それに母乳を密閉・冷凍したものを保冷バッグに入れて持っていきます。
赤ちゃんが待っている!と思うと、できるだけたくさん持って行ってあげたいというお気持ちはよくわかります。
ですが、焦ると逆に大事な母乳を無駄にしてしまうこともあるのです。
冷凍庫のできるだけ奥の方に保管!
家庭の冷凍庫は、業務用に比べると容量が小さく、さらに開閉の頻度も高いので、母乳を手前の方に保管しているとなかなか冷凍されません。
できるだけ奥のスペースを確保し、外気に触れないようにしましょう。
最低48時間冷凍庫に置いてからお届け!
母乳はたんぱく質なので、凍りにくいといわれています。見た目が凍っているように見えても、実は外側から見える部分だけで、内側は完全に凍っていないことが多いそうです。
私は、24時間程度しか冷凍していないものを病院に届けた際に、保冷剤をたっぷり入れた保冷バッグを二重にしていたにも関わらず「すでに端の方が解凍してしまっているので、すぐに使わなければなりません」と言われてしまいました。
冷凍母乳は、一度解凍すると再冷凍ができず、解凍開始から24時間以内に使用しなければならないため、量によっては赤ちゃんが飲み切れずに廃棄される場合もあります。
なので、焦る気持ちをぐっと抑えてしっかり48時間、ご自宅の冷凍庫で寝かせてから持っていきましょう。移動中に解けてしまわないように、保冷対策も万全に!
・冷凍庫から出すのはでかける直前に!
・往路は絶対に寄り道しない!
・母乳パックと保冷剤をサンドイッチ状に交互に保冷バッグに詰めると解けにくい!
私は冬でしたが、夏のママは本当に大変だろうなと思いました…。
ケーキ屋さんなどで入れてくれる、小さな保冷剤がかなり便利なので、お友達や親戚などに予めお願いしてたくさん集めておくと良いと思います♪
パパの宿題、赤ちゃんに会えない家族のために動画撮影を!
NICUの赤ちゃんに面会に行ける人はとても限られていて、ほとんどの病院が「赤ちゃんの両親と祖父母のみ」とされています。
そのため、赤ちゃんのきょうだいや、パパママのきょうだいは、赤ちゃんとのご対面がお預け状態なのです。
もちろん、写真でも充分にかわいいのですが、やっぱり動いている赤ちゃんを見たい!というのが多くのご家族の切なる想い…。
ここで活躍するのはパパです。おそらく、主に毎日病院に通うのはママなのですが、普通の「お見舞い」と違ってものすごく忙しいのです。
基本姿勢は「だっこ」。おむつ替えは驚くほど頻繁だし、赤ちゃんの状態が落ち着いてくると授乳や沐浴ができるようになり、
先生が来るとお話を聞いたり検査があったりとひっきりなし。なので、ママが撮影するものは頑張っても寝ているものばかりになってしまうのです。
パパがお休みの日などにママと一緒に面会に行った時には、ぜひ沐浴シーンやだっこされている姿などをバンバン撮ってご家族へのお土産にして頂きたいです!
もちろん、ここぞとばかりにママがカメラマンに徹してもOKですよ♪
※NICUは、「デジカメやビデオカメラの持ち込みは可・スマホやタブレットは不可」という場合が多いようですので、よく確認しましょう。
赤ちゃんに季節感のある差し入れを♪
病院も昔ほど殺風景ではなく、季節を感じられるような装飾がされたりと工夫されるようになりましたよね。
ですが、よく考えてみてください…。せっかくの装飾だって、起き上がることも、NICUから出ることもできない赤ちゃんにとってはないも同然なのです。
病院の方針にもよりますが、確認して持ち込みが許されれば、季節の飾り物をベッドから見えるところに飾ってあげると良いと思います。
娘は、初節句を病院で迎えたので、小さなお雛様を飾らせて頂きました。お隣のベッドの子は、ライトに吊るし雛を飾っていて可愛かったです。
NICUママだって疲れます!遠慮なくきちんと気分転換を。
赤ちゃんだけが入院している状態だと、ママは自分をいじめてしまいがちです。
他のママは、出産直後からずっと赤ちゃんに付きっきりで寝る間もないというのに、自分はゆっくりごはんを食べてゆっくり眠れて、楽をしているのではないか?
そんな風に考えて頑張りすぎて突然ショートしてしまうママが、娘の入院中にもいらっしゃいました。確かに、物理的には多くのママのように突然24時間営業にはならないし、
身体を休める時間があるのかもしれません。でも、赤ちゃんと離れている心細さや、容体に対する不安、赤ちゃんの入院を自分のせいだと責めてしまったりと、
NICUママならではの心労は多いし、本来は安静にするべき期間を毎日病院まで通わなければならないという身体的な負担もあります。
なので、他のママと比べることなくきちんと休憩しましょう。パパがいるときは、ちょっと赤ちゃんをお任せして病院の食堂でお茶を飲むだけでもホッとします。
ママだけで来ているときは、看護師さんとどうでもいいおしゃべりをしてみましょう。家族以外の大人との交流は程よくストレス解消になります。
大丈夫、あなただってちゃんと頑張っていますよ♪
おわりに
娘の生後2ヶ月までの写真は、常に身体や顔に管がついています。あまりの小ささに、痛々しさに、おじいちゃんは入院中の面会に来れなかったほどでした。
確かに赤ちゃんにとっては命がけで、親としても寿命が縮む思いではあったわけですが、娘はもちろん、私にとっても思っていた以上に笑顔が多い癒しの現場で
たくさんのプロフェッショナルに支えられて元気に退院できた今は、貴重なかけがえのない経験だったと感謝しかありません。
「これ、本来は見れない妊娠9ヶ月の時のアナタの超貴重な写真。飛び級で出てきちゃって大変だったんだから~(-_-;)」と、大きくなった娘と話す予定です(笑)
赤ちゃんの身体のことは、お医者さんにお任せするのみです。ママはママにしかできない準備を万端にして、赤ちゃんのNICUでの生活を快適にしてあげましょう。